斜陽市場で勝つ!ブライダルジュエリー「アイプリモ」「俄(NIWAKA)」の事業戦略【中小企業の差別化ヒント】

ブライダルジュエリー市場の現状と縮小市場で成長できる理由

婚姻数の減少に伴い、日本のブライダルジュエリー市場は縮小傾向が続いています。しかし、この斜陽市場にあっても、顧客から確実に選ばれ続け、成長を続ける企業が存在します。

本記事では、その成功事例としてブライダルジュエリー業界を牽引する「アイプリモ」と「俄(にわか)」の2社を徹底分析します。両社は、同じ市場で戦いながら「仕組みの追求」と「技術・こだわり」という全く異なる戦略で差別化に成功しています。


​中小企業の経営者や事業責任者が、自社の事業戦略を見直し、縮小市場で生き残るためのヒントを具体的に解説します。アイプリモ型と俄型、あなたの会社が取るべき勝ち筋を見つけてください。

アイプリモの事業戦略:全国展開と「安心して選べる仕組み」による差別化

アイプリモのポジショニングは明確です。それは「顧客が安心して選べる環境を提供すること」

全国に店舗を展開することで、どこに住んでいても信頼できるブランドとしての安心感を提供しています。初めて高額なジュエリーを購入するカップルにとって、店舗の多さは「選ばれている証」として映ります。

店頭では、豊富なデザインの選択肢と詳細な比較情報を提供。さらに、接客からアフターケアまでのサービス体制が充実しており、購入後も安心です。決済に関する資料も透明性が高く、予算に応じた提案がしやすい環境が整っています。

アイプリモが狙っているのは、初めての高額商品購入に不安を感じる幅広い顧客層。「選びやすさ」「わかりやすさ」「安心感」という仕組みで勝負しているのです。

アイプリモHP:婚約指輪,結婚指輪などのブライダルリング専門店I-PRIMO(アイプリモ)

俄(にわか)の事業戦略:「職人が作る作品」としての本物志向への価値訴求

一方、俄(にわか)が打ち出すポジショニングは「職人が作る作品としてのジュエリー」です。

俄の最大の特徴は、彫金から続く伝統技術へのこだわり。一つ一つのジュエリーを職人が丁寧に作り上げる姿勢を前面に出し、「作品」としての価値を訴求しています。

大量生産では得られない繊細なデザイン、確かな技術に裏打ちされた品質。一生に一度の特別な買い物だからこそ、本物を選びたいという顧客の心に響く戦略です。

俄が狙っているのは、本物志向でこだわりを持つ顧客層。規模や効率ではなく、技術とこだわりで勝負しているのです。

俄(NIWAKA)HP:俄 NIWAKA|京都のジュエラーが贈るハイジュエリー・ジュエリー

【中小企業向け】アイプリモ・俄から学ぶ縮小市場で生き残るための事業戦略

1.「何で勝つか」を明確にする
アイプリモは「仕組み・規模」、俄は「技術・こだわり」。同じ市場でも、勝ち方を明確に定義することで差別化が可能になります。

    2. 自社のリソースに応じた戦略を選ぶ
    全国展開できる資本力があればアイプリモ型、職人技術があれば俄型。自社の強みを活かせる戦略を選択することが重要です。

    3. 中途半端が最も危険
    どちらの戦略も徹底しているからこそ顧客に選ばれます。「安くて高品質」のような都合の良い戦略は、結局どの顧客にも響きません。

    まとめ:斜陽市場でも成功する事業戦略とポジショニングの重要性

    ブライダルジュエリー市場は決して追い風ではありません。しかし、明確なポジショニングと徹底した戦略があれば、縮小する市場でも顧客から選ばれ続けることができます。

    あなたの会社は「何で勝つ」のでしょうか?

    市場環境を嘆く前に、自社の強みを見つめ直し、それを徹底する戦略を描いてみてください。斜陽産業だからこそ、独自のポジショニングが生き残りの鍵となるのです。

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